FILE 06 ── RATIONS
失敗したコンポスト容器の転用法と、鶏糞が雨水を吸った件
生ごみ処理をやめたコンポスト容器が、庭の隅で置き物になっている。捨てるのも癪だが、もう一度生ごみを入れる気にはなれない。実はこの容器、「蓋が閉まる」「屋外で劣化しにくい」「ある程度の通気がある」という点では優秀な箱だ。用途を格下げすれば、まだ働ける。ただし、編集部はその転用でもう一度痛い目を見ている。
生ごみを入れないなら、使い道はある
臭いと虫の原因は、水分が多く腐りやすい生ごみそのものだ。中身を変えれば、容器の性格はがらりと変わる。
落ち葉・雑草・剪定くず専用の「放置箱」
抜いた雑草、落ち葉、細かく切った剪定枝だけを入れる。生ごみに比べて水分が少なく、腐敗臭はほとんど出ない。切り返しもせず放っておけば、時間はかかるが腐葉土に近いものになる。目的は土づくりというより、雑草を袋に詰めてごみに出す手間を省くこと。そう割り切れば十分に元が取れる。
注意したいのは、種をつけた雑草や、根で増える多年草を入れないこと。家庭の放置箱は温度が上がりきらないので、種や根が生き残り、できた土を撒いた場所で雑草が復活する。
液肥の希釈・汲み置きバケツ
底に穴のないタイプなら、液体肥料をまとめて薄めておく調合タンクや、水道水を汲み置いておく水がめとして使える。底に水抜き穴があるものは、穴をふさげるかどうかで判断する。
米ぬか・油かすで作るぼかし肥の仕込み容器
米ぬか、油かす、鶏糞などの乾いた資材を混ぜて発酵させる「ぼかし肥」なら、生ごみほどの臭いや虫は出にくい。安い資材をまとめて自家製肥料に変える小さなプラントとして使える。ただし水分の入れすぎは厳禁で、雨が入らない場所に置くことが前提になる。
そして、鶏糞が雨水を吸った
容器の転用で真っ先に思いつくのが「肥料の保管庫」だ。鶏糞や化成肥料の袋は、外に置くと紫外線で袋が劣化し、雨で破れる。蓋付きの容器に入れておけば守れるはず──そう考えて、編集部は乾燥鶏糞をコンポスト容器に入れた。
結果、雨水が入り込み、鶏糞は水を吸ってどろどろの塊になった。蓋の隙間か通気口から雨が吹き込んだのか、結露がたまったのか。いずれにせよ、容器を開けたときの臭いは生ごみコンポスト以上だった。
コンポスト容器はそもそも「空気が通る」ように作られている。通気のための穴やすき間は、横殴りの雨や結露に対しては弱点になる。通気する箱は、乾いたものを保管する箱ではないというのが、この件の教訓だ。
どろどろになった鶏糞の始末
選択肢はほぼ二つしかない。
- 畑に深めの穴を掘って流し込み、土をしっかりかぶせる。いちばん早く、ダメージも少ない。土に入れてしまえば臭いは収まり、時間をかけて分解される。植え付け予定の場所の真下は避け、作物の根が直接触れないようにしておく。
- 乾いた土やもみ殻を大量に混ぜて水分を吸わせる。固形に戻すことはできるが、作業そのものが臭いとの戦いになる。あまりおすすめはしない。
容器はホースで洗い流し、乾かしてから雑草専用の箱に戻した。
肥料の正しい保管
- 鶏糞・化成肥料は買った袋のまま、雨の当たらない屋根の下に置く
- 開封した袋は口を折って縛り、さらに蓋付きの密閉コンテナ(通気穴のないもの)へ
- 屋根のある保管場所がない人は、単管パイプの小屋のような全天候の置き場をつくると話が早い
- VERDICT
- 条件付きで採用
- 理由
- 雑草・落ち葉の放置箱や液肥バケツとしては使える。乾いた資材の保管庫にはしない。