FILE 24 ── CONTINGENCY

ソイルセメントで、畑の通路と小屋の足元を固める

有事構想
一輪車とセメント袋、タンパーで土を締め固める通路づくり

雨が降るたびにぬかるむ畑の通路、草が生え続ける小屋の足元。コンクリートを打つほどではないが、土のままでは困る場所がある。そこで候補になるのがソイルセメントだ。その場の土にセメントを混ぜて固める方法で、砂利や生コンを運び込まなくても、手元の土を材料にできる。編集部では畑の通路と小屋まわりで試す計画を立てている。その下調べをまとめる。

ソイルセメントとは

土にセメントと水を混ぜ、締め固めて固める方法だ。土木の世界では、地盤の改良や道路の下地として古くから使われている。家庭では、市販の「固まる土」(土やまさ土にセメント系の固化材を混ぜた製品)が、同じ考え方の手軽な形にあたる。

足元を固める方法の比較(目安)
方法強さ手間・費用向いている場所
防草シート+砂利固まらない軽い。やり直しやすい草を抑えたいだけの通路
市販の固まる土人が歩く程度袋をまいて水をかけるだけ。広いと割高庭の小道、狭い通路
ソイルセメント(自分で配合)土と配合しだい。人と一輪車程度セメントを買うだけ。混ぜて締める力仕事畑の通路、小屋の足元
コンクリート強い。車も載る型枠・生コン・時間がかかる駐車場、重い機材を置く床

やり方の流れ

  1. 草と根を取り、表面をならす。根や有機物が多い表土は固まりにくい。黒っぽい表土はどけて、下の土を使う。
  2. 土をほぐして、石や根を取り除く。ふるいにかけると混ざりが均一になる。
  3. セメントを混ぜる。乾いた状態で、土とセメントをむらなく混ぜる。必要なセメントの量は土の性質で大きく変わるので、本番の前に少量で試し練りをして、固まり方を確かめる。
  4. 水を加えて、締め固める。手で握って固まる程度の湿り気にして、厚さ5〜10cmほどで敷き、タンパーや足でしっかり締める。締め固めが甘いと、すぐに崩れる。
  5. 乾かしすぎないように養生する。真夏の直射日光や、すぐの雨は避ける。数日は踏まないようにする。

作業の注意

  • セメントはアルカリ性が強い。ゴム手袋・保護メガネ・長袖で作業し、皮膚についたらすぐ洗い流す。粉を吸わないようマスクも
  • 粘土の多い土や、有機物の多い土は固まりにくい。砂の混じった土のほうが向いている
  • 水はけを考える。固めた面に水がたまると、ひび割れや凍結で傷む。わずかに勾配をつける
  • 擁壁、土留め、人が入る地下空間のように、崩れると危ないものは自分で作らない。構造の計算が必要になる

「塹壕のシェルター」はやめておく

土を固められるなら、地面を掘って壁を固めた避難場所も作れるのでは、と考えたくなる。だが、穴を掘って人が入る空間は、崩落と酸欠の危険がいちばん大きい作業の一つだ。土木の現場では、深さのある掘削には土留めや監視が義務づけられている。家庭のDIYでやるのは、足元を固めるところまでにしておく。

どこから試すか

最初は、失敗しても困らない狭い場所がいい。畑の通路の一区画、単管小屋の入口の前、雨水タンクを置く台のまわり。数か月、雨と霜に耐えるかを見てから、広げていく。

VERDICT
構想中
次の一歩
畑の土を少量取り、セメントの量を変えて3種類ほど試し練りする。固まり方と、雨に当てたときの崩れ方を比べてから、通路の一区画で施工する。