FILE 08 ── RATIONS
雨水タンクとタイマー灌水で、夏の水やりから解放される
プランター菜園の最大の敵は、虫でも病気でもなく「夏の水やり」だ。毎朝毎夕、ジョウロを持って往復する。数日家を空けるだけで全滅の心配をする。この拘束を、屋根に降る雨と小さなタイマーで仕組みに置き換える。ここでは編集部が組もうとしている構成を、計画として整理する。
全体の構成
集める:屋根の面積が水の量を決める
降った雨のうち、どれだけ集められるかは屋根の面積でほぼ決まる。考え方は単純で、屋根の水平投影面積(m²)× 降水量(mm)= 集まる水(L)の目安になる。たとえば2m×3mの小屋の屋根に10mmの雨が降れば、6m²×10mmで約60L。実際には蒸発やしぶきで目減りするが、プランター数個の数日分には十分な量だ。
家の雨どいから分岐させる市販の集水器もあるが、畑や庭にタンクを置くなら、単管パイプ小屋の波板屋根に雨どいを付けて集水面にするのが無駄がない。小屋の屋根が、そのまま水源になる。
貯める:遮光と蓋が最重要
- 光を通さない色・素材のタンクを選ぶ。水に光が当たると藻が増え、ノズルが詰まる原因になる。
- 蓋は必ず閉める。開いた水面は蚊の発生源になる。投入口には目の細かいネットを。
- 最初の汚れた雨を捨てる工夫。降り始めの雨は屋根の砂ぼこりを含む。フィルターやごみ受けを雨どいとタンクの間に入れておく。
- オーバーフローの逃げ道。満水時にあふれた水が足元や基礎を濡らさないよう、管で離れた場所へ流す。
雨水は飲用には使わない。あくまで植物と掃除用の水として割り切る。
落とす:タイマーと点滴チューブ
タンクから重力で落とすなら、タンクを台に載せて高さを稼ぎ、電池式の散水タイマーとドリップ用のチューブ・ノズルを組み合わせる方法がある。ただし市販の散水タイマーの多くは水道の水圧を前提にしているので、重力式で使えるか(低い水圧でも開閉するか)を事前に確かめる必要がある。
水圧が足りない場合は、小型の12Vポンプをタイマーで動かす構成になる。電源は乾電池式のものを選ぶか、自作のリン酸鉄バッテリーと小さなソーラーパネルにつなげば、外部の電気に頼らない灌水システムになる。
計画段階で押さえておくこと
- 長雨の続く梅雨や雨の少ない真夏など、季節で集まる量は大きく変わる。渇水時は水道に切り替えられるようにしておく
- 自治体によっては雨水タンクの購入に補助金が出ることがある。購入前に確認する価値がある
- 点滴ノズルは詰まる。月に一度は水を流して点検する前提で組む
- STATUS
- 構想中
- 次の一歩
- 小屋の屋根と雨どいができた段階で、タンク1基・プランター数個の小さな系統から試す。